「この場合、どっちが先なんだろう…」
信号のない交差点で、一瞬迷ってしまった経験はないでしょうか。
講習の中でも、「優先が分からず不安なまま進んでしまった」というご相談はよくいただきます。交差点の優先順位はルール自体はシンプルですが、実際の道路では複数の判断が重なるため、迷いやすくなります。
今回は、交差点の優先順位について、現場で実際によくあるケースも交えながら整理していきます。

まず最初に整理したいのがここです。
交差点は大きく分けて、
・信号がある交差点
・信号がない交差点
この2つに分類できます。
信号が交通の流れをコントロールしているため、
👉 基本は信号に従えばOK
この場合は、対向車との関係(特に右折時)だけを意識すればよく、比較的判断はシンプルになります。
一方で迷いやすいのがこちらです。
「標識もないし、どっちが優先なんだろう…」そう感じる場面も多いと思います。
信号がない交差点では、道路そのものに優先関係が設定されています。

優先判断は、いくつかの基準を組み合わせて行います。
まず確認すべきはここです。
👉 「止まれ」があるかどうか
・「止まれ」がある道路 → 優先ではない
・「止まれ」がない道路 → 優先の可能性が高い
特に分かりやすいのが、
・標識
・路面の「止まれ」表示
・停止線
この3点がそろっている場合は、
👉 目の前の道路が優先道路
と考えて問題ありません。
ここは特に注意が必要です。
「線があるから止まらないといけないのでは?」そう思ってしまう方も多いですが、
👉 横断歩道の停止線=優先関係とは無関係
です。
この停止線は、
👉 歩行者がいるときに止まるための位置
を示しているだけです。
そのため、
・「止まれ」の標識がない
・相手側に「止まれ」がある
この場合は、自分が優先になるケースもあります。
標識がない場合は、道路の特徴で判断します。
・広い道路が優先
・中央線がある道路が優先
・区画線がない道路が優先
「どっちも同じに見えるけど…」と迷うこともありますが、こうした違いを見ていくことで判断しやすくなります。
T字路では、
👉 直進できる側が優先
になります。
つまり、突き当たり側は基本的に優先ではありません。
・限定的なルール: 左方優先は、あくまで「同程度の道幅」の交差点でのみ適用されるルールです。
・事故の元: 「左側だから優先だ」という思い込み(法優先の独り歩き)は、相手側の道路が広い場合や、相手が優先道路である場合に見落としを招き、重大な事故に繋がります。
・譲り合いがベース: 判断に迷う場面や、ルール上は優先であっても危険を感じる場合は、無理に進まず「譲り合い」を優先します。
・「わからないまま」の禁止: 優先関係が不明確な状態で交差点に進入してはいけません。必ず進入前に状況を把握する習慣をつけます。

少し意外かもしれませんが、
👉 優先道路を走っている側は、自分が優先と気づきにくい
という特徴があります。
一方で、
👉 優先ではない側は
・「止まれ」標識
・道路の形状
などで、自分が不利だと分かりやすくなっています。
だからこそ、
👉 優先ではない側が判断を誤ると、そのまま事故につながりやすい
という構図になっています。

道路の優先関係を判断したあとに、次に考えるのが対向車との関係です。
👉 直進・左折 > 右折
右折は対向車と進路が交差するため、最後になります。
このルールは、
・優先道路でも
・優先でない道路でも
基本的に変わりません。

もうひとつ注意したいのが、
👉 優先道路側に「押しボタン式信号」があるケース
です。
・「歩行者用信号が青だから行ける」と思ってそのまま進む
・「止まれ」があるのに止まらず進入する
これは非常に危険です。
👉 「止まれ」がある場合は必ず一時停止したのち進むことができます。
そのうえで、
・周囲の車
・歩行者
の状況を見て判断します。
信号があっても、優先関係が変わるわけではない点に注意が必要です。
交差点の優先順位は、
1. 信号の有無
2. 標識(止まれ)
3. 道路の形状
4. 対向車との関係
この順番で整理すると、判断しやすくなります。
とはいえ、
・実際の場面になると判断が追いつかない
・「今のは自分が行ってよかったのか分からない」
という方も多いと思います。
実際の講習では、
「今から通過するの交差点はどちらが優先だったか」
「なぜその判断になるのか」
といった点を、その場で質問し判断してもらい確認しながら進めていきます。
頭で理解するだけでなく、実際の道路で判断の練習経験することで、判断に迷いがなくなっていきます。気になる方は、無料カウンセリングからお気軽にご相談ください。
▼ この記事を書いた人 ▼

陸上自衛隊 第一空挺団に在籍。内、8年間を自衛隊内の習志野自動車学校にて教習指導員・検定員として従事。2020年に陸上自衛隊を退官後、ペーパードライバー講習事業を開業。ペーパードライバー講習をやる傍ら、企業のインストラクター育成や企業向け運転教育、教育資料作成などを受託し実施。これまでに指導してきた生徒は1,600名以上。安全運転への理解と、「運転って楽しい」と思える気持ちを育むことを意識して指導にあたっています。運転に自信を持ち、安全で自由なカーライフを楽しめるよう、全力でサポートしますので、ぜひご相談ください。